Borsalinoパナマ帽
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歴史を誇るイタリアンハットの老舗《ボルサリーノ》
ボルサリーノ社(Borsalino Hats)は世界で最高品質の帽子を作るメーカーとして知られています。北イタリア・ミラノ郊外にあるピエモンテ州・アレッサンドリアは「帽子の町」として知られています。同社の創業者・ジョゼッペ・ボルサリーノ(1834-1900)は1857年、ここに帽子工場を作りました。創業者の並はずれた能力と新しい生産設備を積極的に取り入れたことが幸いして、飛躍的に業績を伸ばしました。
創業者が亡くなった1900年には75万もの帽子を作るメーカーに成長していました。
そのうちの約60%が世界各国に輸出されました。
跡を継いだテレシオ・ボルサリーノ(Teresio Borsalino)も業績を急成長させ、1913年には2500人の従業員を抱え、年間に200万以上の帽子を生産するスケールになりました。世界の男達に愛されたヘッドウェアを百数十年間生産し続け、今日に及んでいます。 |
イタリア・ミラノにて
2001/12/31 |
夏はパナマ運河からやってきた涼しい帽子
夏の帽子素材はなんといってもパナマでしょう。原料は南米のエクアドル、コロンビア、ペルー産の「トキヤ草」です。収穫した草をいったん乾燥させてから水に浸し、軟らかい状態にして帽体に編みあげていきます。日本は世界に名だたる高級品好みの国で、複雑なレース編みを要求したり、ちょっとした傷でもクレームの対象にするため、現地では良い得意さんと言いながら、うるさく注文をつける国だと認識されているようです。
原料がパナマ産ではないのに、どうしてパナマ帽というのでしょうか。帽体の出荷したところがパナマ市であった。1895年にアメリカの軍人がパナマでこの帽子を見付けて持ち帰った。1906年セオドア・ルーズベルト・アメリカ大統領がパナマ運河を視察したときに、この帽子を大いに気に入り着用した。と、いずれももっともらしい名前の由来が紹介されていますが、真相は薮の中、パナマ運河を経由してアメリカに運ばれたことだけは事実です。
これは私の独断と偏見に満ちた解釈ですが、ブラジルハットではコーヒーの回し者のようだし、エクアドルハットでは音の響きが良くない。原料のトキヤ草はペルーでも産出するので特定の国の名前をつけるのはまずい。誇り高きアメリカとしては避けて通りたい道である。これらの国々と関連の深いランドスケープとして、パナマ運河を持ってきた。語呂がよいし、単純で覚えやすい。案外こんなことから名前が決まったのかも知れません。 |
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類似品多し、優れた性質で人気を博す「本パナマ」
日本ではパナマという言葉が拡大解釈して使われており、麦わらが原料のストローハット、モコラ、パーム、カンピ製の帽子までをひっくるめてパナマといわれているようです。夏の帽子を購入するときは注意が必要です。本物のパナマを求めるときは「本パナマ」と表示してあるものを選ばなければなりません。
本パナマ帽は夏季の昼間に着用するものです。強烈に照りつける太陽光線をはねつけ、涼しい日陰を作ってくれます。にわか雨にあっても型くずれしないものでなければなりません。防暑性、耐久性、軽量、しなやかさ、適度な張り、編み上がりの美しさ、どれをとっても本パナマは他の原料に比べ、一頭地を抜いています。
昭和の初期には台湾のパームを使った帽子が「パナマ帽」という名前で売り出されました。
外見は本パナマとよく似ていますが、原料が太くその分だけ重くなっています。慣れると簡単に見分けられますが、本パナマと信じてかぶっていた人もいたようです。
大正時代にモダンガール、モダンボーイ、つまりモガ・モボが一世を風靡したことがあります。モボが好んで着用したのは俗にカンカン帽と言われているボーダーハットです。これは麦わらで作られていました。 |
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脱ぐ時が紳士の勝負どころ、脱帽の美学
広辞苑を見ると「脱帽」の意味として、1.敬意を表すために、帽子を脱ぐこと。2.比喩的に(その相手には、とてもかなわないとして)敬意を表すこと。とありました。
帽子はかぶるものですが、脱ぐときにその人の人品が問われることになります。広辞苑が紹介するように帽子を脱がなければ、相手の存在を無視したことになります。帽子をかぶる以上は国際スタンダードとして決められている「脱帽」のマナーを心得ておく必要があります。
【エレベーター】
居住・宿泊施設がある建物(ホテル、アパートなど)のエレベーターで、淑女と乗り合わせたときには脱帽する。淑女はこれに対して会釈を返します。デパート、ビジネスビル、官公庁など宿泊設備ない建物のエレベーターでは脱帽しなくても失礼になりません。
【路上】
知り合いの淑女と路上で行き会ったときは脱帽します。一声かけて行き違ってしまうケースでは、片手で帽子を持ち上げる程度でOKですが、立話をするような場合は、別れるときまで帽子を脱いでいなくてはなりません。
【飛行機】
機内は原則として脱帽です。カジュアルなもの、スポーツ用の帽子も脱いだ方がよいようです。
【その他】
靴を脱ぐ所は原則として脱帽です。
日除けを目的にかぶるパナマ帽は室内では脱帽。
手袋を脱ぐところは、帽子も脱ぎます |